【バス釣り基礎知識】バスロッドのトルクって何?初心者でもわかりやすく解説!

皆さんは、「バスロッドのトルク」について、どんな風に解釈していますでしょうか。
これにはいろいろな説があると思いますが、いろいろ読んだり聞いたりしているうちに私の解釈もひけらかしたくなったので書いてみますね(笑)
自分なりにわかりやすく書いてみましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
まず「トルク」という言葉を意識したきっかけの話ですが、昔、近所の池でバス釣りを楽しんでいたとき。なんとなーくバス釣りをしていたころです笑。
その日、おそらくですが鯉かなんかの大型魚が私のルアーに食ったかスレ掛かりしたんです。必死でやり取りをしましたが、最後はフックアウトし、魚を見ることはできませんでした。
その前に、メガバスから発売されていたVHSビデオ「X-Bites」を見たときにたしか伊東由樹社長が「この竿はトルクがあるのでビッグフィッシュでも楽勝ですね」というような言葉を発していたんですよね。
正直なところ、その時は「トルク」という言葉の意味や概念がよく分かりませんでした。メーカーのカタログや釣り雑誌などでもよく出てくる言葉ですが、具体的に何を指すのか、なにが重要なのか、ほとんど理解できていなかったんです。
その日の帰り道は、X-バイツのビデオを思い出し「この竿にトルクがあればもっと楽にランディングできたのか?いやそもそもトルクってなんだろ?」という疑問が頭から離れませんでした。
ネットで調べてみても、なんというか難しい用語が多く、混乱というか腑に落ちない感じなんですよね…。
きっとバス釣りを始めたばかりの方々のなかにも、私と同じような悩みを抱えている方はいらっしゃるのではないでしょうか。
この疑問は、私が車好きの友人と話をしている時に、「トルク」について理解できた瞬間がありました。
車のエンジンの話をしていた時、トルクの説明を聞いて「あ、釣り竿に当てはめるとこういうことか?」と気づいたんです。
前置きが長くなりましたが(笑)、私のような初心者の目線から、車の例えを使って「トルク」について考えてみたいと思います。
私とてまだまだ勉強中の身ですが、同じように悩んでいる方々の参考になればと思います。
トルクって何?車の例で考えてみよう

私が最初に「トルク」を理解できたのは、車の話がきっかけでした。車のエンジンの例えを使うと、とても分かりやすいんです。
車のエンジンには、大きく分けて「トルク」と「馬力」という2つの重要な性能があります。この2つの違いを理解することで、バスロッドのトルクも理解しやすくなります。
自動車エンジンのトルクとは?
トルクは、簡単に言うと「力の強さ」のことです。
自転車に例えると、ペダルを強く踏む力のようなものです。荷台に荷物を積んでいたり、坂道を登るとき、ペダルをこぐ太ももがパンパンになりますよね。
車の場合、重い荷物を引っ張ったり、坂道を上ったりするときに必要な力がトルクです。
自動車エンジンの馬力とは?
一方、馬力は「力を使うスピード」を表します。自転車で言えば、ペダルを速く回す能力のようなものです。ペダルになにも負荷がかかってないとしても、速く回せる人とそうでない人がいますよね。
車の場合でいうと、高速走行をするときに必要な性能です。
トルクと馬力の違い
ここまでのまとめとして、トルクと馬力の違いについて例をあげてみますと、大型トラックは重い荷物を運ぶために高いトルクが必要で、反対に、スポーツカーは速く走るために高い馬力が必要、というイメージです。
バスロッドのトルクを理解しよう

では、この車の例えを使って、バスロッドのトルクについて考えてみましょう。
バスロッドのトルクとは?
バスロッドで「トルクがある」という場合、それは「強い力で魚を引き上げられる能力がある」という意味だと考えます。
車が重い荷物を引っ張るように、ロッドが大きな魚を引き上げる力を指します。
例えば、「トルクがあるロッド」は、大工さんが硬い木材に釘を打ち込むときのハンマーに似ています。
小さくて軽いハンマーだと強く叩いても釘がうまく入らないことがありますが、大きくて重みのあるハンマーなら、少ない力でもしっかり釘を打ち込めます。
同じように、トルクのあるロッドは、大きな魚が暴れてもロッド自体の力でしっかり引き寄せられるので、アングラーが余計な力を使わずに済む、というイメージです。
トルクのある竿の特徴:
- 曲がりにくい
- 大きな魚を強引に引き上げられる
- しっかりとした作りになっている
バスロッドの他の重要な性能
バスロッドにはもちろん、トルク以外にも重要な性能がいくつかあります。トルクの意味を分かりやすくするために、それぞれの特徴もあらためておさらいしてみましょう。
1. 感度
感度は、魚の小さな動きなどを釣り人に伝える能力です。例えば:
- 魚が餌を食べた瞬間の振動
- ボトムの状態(石なのか、ウィードなのか)
- 魚の引きの強さや方向
トルクの高い竿は、一般的に感度が少し低くなりがちです。これは、丈夫に作られている分、細かい振動が伝わりにくくなるためです。
例えばこれは、作業現場で使う手袋と同じような関係です。
分厚い丈夫な手袋は重い物を持ち上げたり、危険な作業から手を守ったりするのに優れていますよね(これがトルクに相当します)。
でも、その分厚さのせいで、小さな物をつまんだり、表面の細かい凹凸を感じたりするのは難しくなります(これが感度に相当します)。
反対に、薄手の手袋だと繊細な作業はしやすいけど、熱いものや重い物を扱うのは大変ですよね。
バスロッドも同じで、強い力に耐えられる丈夫な作りにすると、どうしても繊細な感覚は鈍くなってしまうということが言えるのではないでしょうか。
2. アクション
アクションとは、竿がどのように曲がるかを表す性能です。大きく分けると:
- ファストアクション:先端だけが曲がる
- ミディアムアクション:中間まで曲がる
- スローアクション:竿全体が曲がる
トルクのある竿は、おそらく大体がファストアクションかミディアムアクションです。これは、魚を強く引き上げるために必要な特徴と関係しているからです。
3. 重さ
トルクのある竿は、一般的に少し重くなります。先ほどの大工さんのハンマーの例がイメージしやすいかと思います。
これは、強度を保つために頑丈な作りになっているということですよね。ただし長時間の釣りでは疲れやすくなる可能性があります。
どんな時にトルクのある竿が必要?

ここで、具体的にトルクのある竿が必要な場面を考えてみましょう。
トルクが重要な場面:
- 大きな魚を狙う時
- 障害物の多い場所で釣る時
- 重いルアーを使う時
- 魚を素早く取り込みたい時
トルクよりも他の性能が重要な場面:
- 繊細なバイトを取りたい時
- 繊細なルアーワークが必要な時
- 長時間の釣りを楽しむ時
実際にバスロッド選びにあてはめてみる

最後に、バスロッド選びのポイントをざっとですがまとめてみましょう。
- 自分の釣りスタイルを考える
- どんな大きさの魚を狙うのか
- どんな場所で釣るのか
- どのくらいの時間釣りをするのか
- トルクと他の性能のバランスを考える
- 大物狙い → トルク重視
- 技術的な釣り → 感度重視
- 長時間の釣り → 重量重視
- 予算に合わせて選ぶ
- 高性能な竿は高価になりがち
- 初心者は中級クラスからスタート推奨
このように、トルクは確かに重要な性能ですが、それだけを重視するのではなく、自分の釣りスタイルに合わせてバランスの取れた選択をすることが大切です。
「トルク」「感度」「重さ」は、それぞれ矛盾している部分があり、どれかが優れているとどれかが犠牲になる「トレードオフ」の関係にあるといえるからです。※これらの矛盾を高い次元で解決しているのがいわゆる価格の高いハイエンドロッドといえるかと思います。
これらの内容は、あくまでも私なりの理解と解釈です。まだまだ勉強中の身なので間違っている部分もあるかと思われます。ベテランの方々からすれば、「もっとこういう視点もあるよ」という意見もたくさんあると思います。
でも、同じように悩んでいる初心者の方々にとって、少しでもバスロッド選びのヒントになれば嬉しく思います。
この記事をきっかけに、みなさんもぜひ「トルク」について考えてみてください。そして、自分の釣りスタイルに合ったロッドを見つけてくださいね!
それでは、また。
毎度ありがとうございます!