バスプロへの道

2019年11月27日

バスプロへの道
Photo by major league fishing.com

バスプロになるにはどうしたらいいのか? それには一人のバスプロのこれまでの歩みを参考にしてみるのもいいでしょう

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”STEPHEN BROWNING: My Journey to Becoming a Professional Angler”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:majorleaguefishing.com ”STEPHEN BROWNING: My Journey to Becoming a Professional Angler”By Stephen Browning – November 1, 2019

人は、将来の夢について、色々考えることがあると思います。

好きなことを仕事にできれば幸せなのか、ということについては常に議論が分かれるところだと思いますが、自分が情熱を注ぎこめるもので生活したいと考えることは悪いことではないと思いますし、そういう情熱があふれる人が、これまで何度となくその業界、ひいては世界までをも変えて来たのではないかと思います。

将来の夢を考えるとき、私個人的には年齢は関係ないと思うのですが、夢を目標に変えようとした時、年齢とともに自分が重ねてきた行動については大きく影響してくることと思いますので、これまでの振る舞い、そしてこれからの振る舞い次第で夢に近づくのかどうかが決まってくるのではないかと考えます。

ただし、多くの人々が憧れるプロスポーツの世界においては年齢が大きく影響してきます。スポーツの結果やパフォーマンスは肉体が大きく関係していますので、若いころから始めることが有利になるのが一般的ですよね。

そんな中、年齢があまり差にならない、選手生命が長いスポーツもあります。例えば、ゴルフ、ボウリング、騎手など。野球もそうかもしれませんね。

そして、バスフィッシングもその中のひとつです。

選手生命が長いプロスポーツと言っても、技術や教育など、取り組むのが早い方が良いに越したことはないのでしょうけども、他のスポーツと比べると、どの年齢であってもプロになれるチャンスはあります。

夢を見られる期間が長いというのは良いことだなと思うのですが、では、どんなことをすれば、プロへの道が開けるのでしょうか。

この記事は、アメリカのバスプロトーナメント団体、メジャーリーグフィッシングのホームページのコラム記事で、メジャーリーガーのステファン・ブローニング氏が、これまでのバスプロ人生の歩みを記してくれました。

ひとりのバスプロの経験談を聞くことは非常に参考になることだと思いますし、バスプロトーナメントファンの一人としてもとても興味深い内容かと思います。

ぜひ読んでみてください。

夢への人生計画

引用文(タップすると開きます)

When I was 17 years old I made a plan to become a pro. I went to college to make sure that I had an education and a back-up plan of sorts, but I knew fishing is where I wanted to make my living.

I learned from watching the other pros that the path I needed to take was to start fishing smaller local tournaments, then move to state tournaments, regional tournaments and national tournaments.

My very first season of professional fishing in 1995 and I finished 10th in total points among 360 anglers in my circuit (it helped that my first tournament was on the Arkansas River at home in Pine Bluff). I was fishing against the best anglers in the world like Denny Brauer, George Cochran and Rick Klein at the time, and I knew I could hang with them. That’s when I knew that I had made the right career choice.

私は17歳の時、バスプロになる計画を立てました。 私は大学にも行き、一応、学歴もおさえておきつつ、釣りで生計を立てたいと考えました。

他のプロアングラーを参考にしたとき、私がとるべき道は小さな地元のトーナメントから始め、州のトーナメント、広い地域のトーナメント、全国のトーナメントへ進むことだと学びました。

1995年、プロアングラーとして初のシーズンで、参加人数360人のアングラーの中で年間総合10位を獲得しました(最初のトーナメントがパインブラフに自宅があるアーカンソーリバーで行われたのが幸いしました)。 当時、デニー・ブラウアー、ジョージ・コクラン、リック・クランのような世界最高のアングラーたちと戦っていましたので、このとき私は自分が正しい職業を選択したのだと確信しました。

試練の時

引用文(タップすると開きます)

It wasn’t easy all the time, though. There were moments where I would struggle and wonder if I was making the right decision chasing this fishing dream. When you string a couple of bad events in a row together it can really start to get in your head and fill your mind with thoughts of inadequacy.

I was lucky enough to be able to snap myself out of those tough streaks and come back with a solid finish a few times. No matter how difficult it got for me, I never wanted to give up. Just when I thought I was as low as I could be, I would catch a break. Whether it was a fish at the right moment, a win, or a sponsorship deal I wasn’t expecting, things just kept happening for me to reassure me that I was on the right track.

Luckily, I didn’t have to wait long for my first win.

In June of 1996, I won the Red Man All-American back home in Pine Bluff. To feel that satisfaction of winning gave me all of the confidence I needed to continue doing what I loved.

しかし、それは常に簡単なものではありませんでした。 釣りの夢なんかを追いかけてしまったのが正しい判断ではなかったのではないかと思うこともありました。 悪い試合結果が何度も続いてしまうと、本当に頭を悩まし、ネガティブな思考で頭がいっぱいになります。

私は幸運にも、それらの厳しい時期から抜け出し、何度か好成績を収めることで立ち直ることができました。 どんなに厳しいときでも、あきらめたくありませんでした。 このままでは低迷してしまうと思ったときは、思い切って休むことにしています。 それによりいい時に魚が釣れたり、勝つことができたり、思わぬスポンサーとの契約ができたりと、自分がまだやれるのだと思えるような色々なことが起こってくれました。

幸いなことに、最初の勝利は早い時期にやってきました。

1996年6月、私は地元であるパインブラフのレッド・マン・オールアメリカンで優勝しました。この勝利により、自分の好きなことを続けていくために必要な自信が得られたのだと思います。

若いころの自分へ

引用文(タップすると開きます)

Fast forward to 2019 and I’m 53 years old with five career wins and 42 Top 10’s. It’s hard to believe how far I’ve come from that young gun in 1995 who was fishing his first tournament on the Arkansas River.

If there was one piece of advice I would give my younger self it’s probably to stay positive no matter what. You’re going to have good days and bad days in this job, don’t let it discourage you. Another big thing is to take care of your sponsors. My sponsors are my lifeblood and without them, there’s no way I could have fished as long as I have and still continue to do it.

Another tidbit of advice is to develop relationships with outdoor media outlets. I was fortunate enough to know a few outdoor writers early on in my career and I always made it a point to talk with them. The writers have stories to write, but they can also help you promote your sponsors which is so important.

It’s hard to believe we just finished the first season of the Bass Pro Tour and we’re gearing up for the second. If I would have told myself back in 1995 that this is where we’d be today I think I would believe it, it would just take a little convincing to believe it 100 percent.

2019年に早送りしますが、私は現在53歳で、5回の優勝と42回のトップ10入りを果たしています。 1995年にアーカンソー川で最初のトーナメントを釣っていた若いころの私にとって、こんなところまで来れるなんて信じられません。

アドバイスが1つあるとすれば、私は若い自分には何についてもポジティブであれと言いたいです。この仕事では良い日も悪い日もありますが、自分自身にがっかりしないこと。もう1つ大事なことは、スポンサーを大事にすることです。スポンサーは私の生命線であり、彼らがいなければ、私はこんな長い間まで釣り続けることなどできるはずがありません。

もう1つのアドバイスは、アウトドアメディアとの関係を築くことです。幸運なことに、私は若いころから何人かのアウトドア記者を知っていたので、彼らと話をすることを常に重視していました。記者が記事にするにはストーリーが必要ですが、これはあなたが大切にしているスポンサーの宣伝にもなることです。

現在はバスプロツアーの最初のシーズンを終えたばかりで、第2シーズンに向けて準備を進めていることがいまだに信じられません。 1995年の自分に今ここにいるぞと言うことができたら、現状を100%信じるのに少しは説得力があるのでしょうけどもね。

バスプロへの道
Photo by major league fishing.com

アメリカのすごいところは、多くの高校や大学に「バス釣り部」があるということです。

家族ぐるみ、学校ぐるみで真剣にバスフィッシングに取り組み、日本の野球部で言うところの甲子園のような大きな大会もあり、優勝するとその学校には優勝賞金が、個人には新品のバスボートがもらえたりします。

そのバスボートを売ったりして、プロへの資金に充てたりもしているようです。

もちろん好成績を収めた高校生アングラーはすでに各メーカーから注目され、スポンサーも付くようになりますので、プロアングラーとしての手厚いサポートも受けられるところが日本との違いとしてあるんですね。

また、日本以外の多くの国はギャンブルが盛んで、日本では不謹慎と言われがちですが、スポーツのチームや個人への応援の仕方として賭けをすることはまあまあ普通です。

それがまたそのスポーツの活動資金になったりしますので、熱狂と育成がよりうまくバランスがとれていくという感じなのでしょうか。

日本とアメリカのバスフィッシングトーナメントを取り巻く環境はこれほどまで違います。

しかしステファン・ブローニングと同じように、日本でもローカルトーナメントから入り、最終的にJBトップ50まで上り詰めるというのがプロアングラーへの王道です。

それを成し遂げるのはあきらめない心と情熱なのだと思います。

日本とアメリカ、環境は違えど、条件はそれぞれみんな同じ。

現在、多くの日本人プロアングラーがアメリカのトーナメントに挑戦していますが、みなさん好成績を収めていると思います。

日本のバス釣りは、世界のバスフィッシングに通用しています。

バス釣りに大きな夢を持って取り組むことは素晴らしいことだと思います。若いバスアングラーの方も、中堅アングラーの方も、ベテランアングラーの方も、普段はエンジョイフィッシングでも、トーナメントの世界も楽しんでいただけたらと思います!

それではまた。

毎度ありがとうございます!