バス釣りとベイトフィッシュ。鮎とワカサギについて

バス釣りとベイトフィッシュ。鮎とワカサギについて

 

こんにちは!店長の小山です!

本日はバス釣りにとって欠かせない要素、ベイトフィッシュについて考えてみたいと思います。

特に、日本の代表的なベイトフィッシュであります、鮎とワカサギについて、その生態からバス釣りに活かせることがないか調べてみましたので、皆さんのホームのフィールドでのベイトフィッシュが鮎やワカサギが多いという方は、ぜひ読んでみてください。

参考文献:「環境条件が魚介類に与える影響に関する主要要因の整理 参考資料1」

 

バスは鮎とワカサギが好き

いきなり私のような者の持論を展開してしまって恐縮なのですが、バスというのは、鮎とワカサギが大好きだと思います。

私個人的には、バスは人間と味の好みが近いのではないかと思っているほどです。

例えば、エビとザリガニを食べるとしたら、皆さんはどちらを食べたいでしょうか。大多数の方はエビじゃないでしょうか?

同じように、ウグイとアユなら、どちらを食べたいでしょうか。では、モロコとワカサギならどちらでしょう。多くの方は、鮎とワカサギと答えるような気がします。(もちろん、ウグイの方が好き、モロコの方が好き、どちらも好き、全部好き、という方も多くいらっしゃることと思いますけども、)こうして考えると、バスも人間と同じように、同じエリアに生息するベイトフィッシュに鮎かワカサギがいれば、他のベイトフィッシュがいても、そちらを優先して食べているような気がしてならないのです。

だとしたら、ジグ&ポークに使われるポーク、あれは豚革ですが、もし人間が牛肉の方が好きなのだとしたら、牛革でトレーラーを作ってジグ&ビーフとして使えばめちゃ釣れるかもしれませんね。あら、話が脱線するのが好きですみません(笑)。

さて、私はなんとなく人間と味の好みが近いと表現してしまうのですが、実際は、うろこが小さくて食べやすいのではないかですとか、泳ぐスピードが比較的遅くて捕まえやすいのではないかとか、魚影が濃くて食いっぱぐれがないですとか、そういう理由なのかもしれません。いえ、むしろ、そうでしょうね。

理由はどうあれ、鮎やワカサギが多く食べられているのであれば、そのベイトフィッシュを研究することで、バス釣りにフィードバックできることはあると思います。

鮎とワカサギは日本では数少ないキュウリウオ科の魚で、彼らには共通点と意外な生態のある魚なのですが、次からは生態について触れていきます。

 

鮎の生態

鮎は寿命が1年の魚です。本来の一生は、川で産卵し、生まれてすぐに海へ下り、ある程度の大きさになったらまた川を上り、大人になったらそこから先は川で過ごすという魚です。

何らかの理由で海に降りられない鮎は、途中の湖などを海に見たてて一生を過ごします。

鮎は冷水性の魚と思われがちですが、適水温の幅は広いようです。しかし孵化から稚魚が生息するために適した水温はやや狭く、孵化~稚魚の適水温は13℃から18℃のようです。あとは6℃から26℃と、かなり幅は広いようです。

産卵期は地域によりかなりばらつきがあるようで、何月ごろというものではなく、最高水温から徐々に下がり水温が18℃になったあたりで産卵するということです。

産卵場は1センチくらいの粒の砂利底から1ミリくらいの砂のボトムで構成され、水深は浅いところでは10センチ、深いところでは1メートルという範囲で産卵されるようです。そして、流れは秒速1メートル以下ということです。

 

ワカサギの生態

ワカサギも鮎と同じく本来の生態としては川で生まれ、すぐに海に降りて成長し、産卵のためにまた川を上り、産卵を終えると死ぬという一生を送る1年魚です。

湖に住む魚のイメージが強いワカサギですが、それは人間の手によって移植されたものがほとんどです。そういうワカサギは鮎と同じく湖を海と見立てて一生を過ごします。しかしワカサギは3年ほど生きるものもいるようです。

ワカサギ釣りのイメージで考えると、水のきれいな場所に住んでいそうな感じですが、実際はかなり汚れた水質、そしてかなりの水温の幅にも適応できるようです。実際のところはそういう理由で、日本各地の湖に放流されたようです。

ちなみに、ワカサギの生息可能な水温は0℃から30℃のようです。ただし、本来は冷水性のため夏は苦手で、21℃以上になると卵も孵化しないようです。

産卵期は1月から5月ということで、寒冷地ほど遅くなるようです。霞ヶ浦では1月から2月、北海道では4月から5月になるようです。水温で言うと5℃から10℃、孵化には5℃から17.5℃が適しているようです。このころになると夜間に川を遡上し、産卵するようです。

産卵に適した底質は砂地で、泥や岩場にはほとんど産卵せず、またコケや海苔のような藻類があるところでも産卵しないようです。

産卵に適した水深と流速は、霞ヶ浦では水深30センチから2.4メートル、そのうち90%が水深80センチから1.8メートルで、相模湖の秋山川では水深20センチから40センチ、流速は秒速70センチから1メートルほどのところに多くの産卵床が見られるとのことです。

産卵に適した水質は小河原沼と霞ヶ浦では綺麗な水草や砂に付着しており、泥が被ったような水草などには付着していないということから、水通しがよくきれいな水質が良いようです。

 

鮎とワカサギの生態をバス釣りに活かすには

以上、鮎とワカサギの生態について少し触れてみましたが、これをバス釣りに活かしたいところです。

ひとまず、表にまとめてみると以下のようになります。

バス釣りとベイトフィッシュ。鮎とワカサギについて

鮎とバス釣りが繋がりそうなタイミングとしては、鮎は産卵を控えた秋、水温が18℃くらいになるころに川を遡上しようとしますので、流れのゆるい砂底の川に入り込んでくると思います。

また生まれた鮎の稚魚はすぐ下流に降りてきますので、バスはそれを狙って川を遡上するか、降りてくる稚鮎を待ち構えているということが考えられますので、秋の水温18℃を目途に湖やリザーバーであれば流入河川を、川であれば砂底の流れのゆるいところを探してみるとハマるのかもしれません。

 

ワカサギとバス釣りを繋げるならば、湖の水温5℃から10℃になる春、砂底の水通しのいい川を遡上しようとしますので、そういう川をバスが追って入っていくか、流れ込み付近で力尽きて流れ落ちてくる産卵後のワカサギをバスが待っている可能性が高いと思います。

相模湖では水深20センチから40センチという超シャローにワカサギの産卵床が多いそうですので、1月から2月の超シャローにいるバスというのは、そういう産卵ワカサギをダイレクトに食っているのかもしれません。

 

この記事にはありませんが、長野県の野尻湖では、バスの解禁が4月下旬になるのですが、ちょうどワカサギの産卵期に当たり、力尽きたワカサギが伝九郎用水の流れ込みまわりに多く漂っていることがあり、それをバスが食べています。

木﨑湖でも同様に、春は各流れ込み付近に釣れるバスが多くなってくると思います。

バスの産卵(プリスポーン)にもリンクしてくるエリアという感じだと思います。

生き物ですから、どの湖でも全く同じ動きをするということはないと思います。しかしある程度ベイトフィッシュの生態を知っていると、始めて行く湖でも鮎やワカサギがいれば、リンクさせることができるかもしれません。

まずは、釣りをするところにいるベイトを調べてみるといいかもしれませんね。

ベイトフィッシュの生態、ぜひバス釣りに活かしてみてください。

 

それでは、また。

 

毎度ありがとうございます!