スモールマウスバスのスポーニングの特徴:セス・ファイダー

2018年2月23日

スモールマウスバスのスポーニングの特徴:セス・ファイダー

Photo by bassmaster.com

こんにちは!店長の小山です!

本日は海外サイトより、”Smallmouth are stupid”という記事を引用してご紹介いたします。

引用先:bassmaster.com”Smallmouth are stupid”by Seth Feider February 20, 2018(海外サイトです)

 

スモールマウスバスのスポーニング。これまで何年かスモールマウスバスと接してきた方であれば、色々とわかってきていることや、独自の見解など、お持ちなのではないかと思います。

わかってくるというのは、やはり、ラージマウスバスと比べて、という意味になるかと思います。

スモールマウスバスを相手にされている色々な方のブログなどを見ても、スポーニングや生態について指摘されている点をみるとさすがだなと思いますし、多くがラージマウスバスと比べたものになっていて、分かりやすいものですね。

魚釣りが上手になるためにはやはりその魚の生態を知ることも重要ですから、できるだけ信用できるところから情報を得たいものです。

この記事は、アメリカバスマスターエリートプロのセス・フェイダー氏が、バスマスターサイトに寄稿したコラムで、スモールマウスバスのスポーニングについて書かれています。

セス・フェイダーは2016年にスモールマウスバスで有名なエリー湖で行われたアングラーオブザイヤーチャンピオンシップ大会でぶっちぎりの優勝(しかも3日間通して平均5パウンダー、2.2キロのスモールを5本、合計15本を揃えるというハイウエイト)をしている選手ですから、世界が認めるスモールマウスのスペシャリストの1人でしょう。

そんな彼が語るスモールマウスのスポーニング観を、ちょっと読んでみましょう。

 

 気になるところだけ読んでもOKです 

愚かなりスモールマウスバス

It’s a little early, maybe, but the spawn will be in full swing somewhere in just a little while, and everyone wants to know how it affects the smallmouth bite and in some cases they want to know how to fish it. Here are my thoughts…

The magic number is 60. When the water hits that temperature the smallies will start their spawn in most parts of the country. The thing about that to keep in mind is that largemouth seem to pay attention to the moon phase and the weather as well as water temperature. That’s not so true with smallies. They are much more temperature oriented.

I don’t have a theory on that except that smallmouth spawn deeper so maybe they aren’t as affected by the weather, and the moon’s effect is probably limited for the same reason.

And while we’re talking about depth let me tell you that they seem to spawn right where your ability to see into the water ends. In some places that’ll be shallow and in others it’ll be 25 feet.

Something else about smallmouth bass is that they always build their nests near or on something. Largemouths will spawn in a hole in the grass or sometimes along an open bank. Smallies always want something around them, anything. A big rock is nice but a small stick is just as good. I’ve even seen them build a nest up against a pop can lying on the bottom.

Another difference between the two is that when smallmouth build their beds the males stick around. A male smallmouth will move in two weeks before the female arrives. He’ll make the bed and then just hang around the area until a female shows up ready to lay her eggs. And, after the eggs are in the nest he’ll stay for another two weeks. It’s crazy when you compare that to how largemouths behave.

But, the real reason I said that smallmouth bass are stupid in the title to this column is how easy they are to catch when they’re on the beds — males and females. I don’t really like talking about the subject much because I think it’s so easy to catch them that it’s not right. In full disclosure, however, I do fish for them on the beds in tournaments. That’s a necessity, but I never do it otherwise.

They’ll bite a spinnerbait the first time through or a drop shot as soon as it’s in the water. On top of that, they’ll bite the same lure three or four times in the day. No kidding, you can catch the same fish over and over on the same day and sometimes for two days in a row. Try any of that with a largemouth and see what you get.

That aggressive nature is all year, however, not just during the spawn. Smallmouth are not hard to catch like a lot of anglers would have you believe. What they are is hard to find because they move around so much. At times they’ll get moody but never like largemouth. If you can find them, you can catch them.

As far as timing the spawn by the calendar goes, it’s all about where you live. Depending upon the weather, and how near to the South you are, the spawn might happen as early as late March or early April. Up here in Minnesota where I live it’ll be around the first week of May, although I have seen a few on the beds as late as August. Your best strategy is to watch the water temperature.

What I’ve talked about here is general stuff. Every lake and river is a little bit different. Study the spawn on your home lake. It’ll really improve your fishing because once you understand that you can better understand the prespawn and the postspawn.

ちょっと気が早いかもしれませんが、場所によってはもうそろそろ、もうぼちぼち、スポーンが本格的になってくるころで、誰もがスモールマウスのバイトにどのような影響があるのかもっと知りたい、どんな場合にどう釣ったらいいのかもっと知りたいと思うことでしょう。では、私の考えを述べてみようと思います…

きっかけは15.5℃という数字です。水温がその温度に達すると、スモールはほとんどの地域で産卵を開始します。そのことで念頭に置いておくべきことは、ラージマウスの場合は月の満ち欠けや天気や水温に影響を受けているように思われるということです。それはスモールマウスには当てはまらないのです。彼らはより、水温に依存します。

スモールマウスがよりディープで産卵するということは、天候の影響を受けにくいという可能性があり、同じ理由で月の影響も限られてくるという考えです。

その深さについてですが、水中をちゃんと見れる範囲での話にはなりますが、実際のスポーニングが行われたのは、ある場所ではシャローですが、ある場所では水深7.5メートルにも達します。

スモールマウスバスに関する他のこととしては、彼らはいつも何かの近く、または上にネストを作るということです。 ラージマウスはウィードポケット、または開けたバンク沿いに産卵します。 スモールマウスは常に何かの周りに産卵したいようです。大きな岩があればそれに越したことはありませんが、短い棒きれでもそれに勝るとも劣りません。ボトムに横たわっているジュースの空き缶にさえネストを作っていたのを見たこともあります。

両者のもう一つの違いは、スモールマウスはベッドをつくると、オスがそこに張りつくということです。オスのスモールマウスは、メスが来る2週間も前に動きます。オスはベッドを作ると、産卵をする準備ができたメスが現れるまで、そのエリアをうろつきます。そして、ネストに卵が産み落とされると、オスはさらに2週間そこに滞在します。これはラージマウスバスの行動と比べると、かなりの違いがあります。

さて、私がこのコラムのタイトルでスモールマウスが愚かだと言った本当の理由は、オスでもメスでもベッドにいるときに釣ることがいかに簡単かということです。釣るのが本当に簡単だと思っていますので、これに関して話すのは本当は好きではありません。ただ、正直なことを言えば、トーナメントの試合ではネストの魚を釣っています。それは必要に駆られてのことであって、その必要がなければ、決してしていません。

彼らは終始スピナーベイトにバイトしてきますし、ダウンショットリグを入れてもすぐバイトします。加えて、彼らは同じルアーを1日に3回も4回も繰り返しバイトします。同じ日に同じ魚を何度も何度も何度も釣ることができます。ラージマウスの場合は、どうだったでしょうか。

また、その積極的な性格は、なにもスポーニング中だけではありません。スモールマウスは、多くの釣り人が言うほど釣れないものではありません。彼らがなぜそう言うかといえば、そこらじゅうを動き回っていて見つけるのが難しいためです。時には彼らにもラージマウスのように気分にムラはあるものの、見つけることさえできれば、釣ることができるはずです。

スポーニングのタイミングをカレンダーで示すには、それはどこに住んでいるかに関わっています。アメリカ南部に関して言えば、天候にもよりますが、早ければ3月下旬から4月上旬にスポーニングする可能性があります。私が住んでいるここミネソタ州では、5月の第1週頃になると思いますが、8月になってもいくつかのベッドを見たことがあります。一番間違いがないのは、水温を測ることです。

私がここで話したことは、一般的なものです。すべての湖や川で同じわけではありません。あなたのホームレイクでのスポーニングを調べてみてください。プリスポーンやアフタースポーンの理解をより深めていくことで、あなたの釣りは確実に上達していきます。

スモールマウスバスのスポーニングの特徴:セス・ファイダー

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いかがでしたか。

スモールマウスバスのスポーニングは、まずは水温ということです。

ただし、セス・フェイダーも記事内で言っている通り、これはあくまでも一般的なもので、自分のホームレイクのことをよく調べるきっかけというか、判断基準を与えてくれただけだと思います。

しかし水温というのは説得力がありまして、私のホームの野尻湖の場合、冬はわざとかなり減水させるのですが、冬の積雪量が少ないと、雪解け水も少なく、春の満水になるまでかなり時間が掛かります。そうすると早く水温が上がってしまうのか、スポーニング時期が早まります。野尻湖解禁の頃にはもうスポーニングしている場合があり、さらにそこから満水になるので、結果としてネストの位置がだいぶディープにある年があるんです。

解禁前の出来事ですので正確にはわからないのですが、満水でネストがすっかり隠されてしまうので、うっかりすると「今年は全然スポーニングしない、少ない、大きいのがいない」などと勘違いしてしまいます。

そういう年を私は、「いつのまにかスポーニングイヤー」と呼んで行動パターンが読みづらい年として考えていますが、かなり苦手なパターンです。やはり、ネストが見えると、それを釣るのではなくて、その先のバスの行動パターンは読みやすくなると思います。

 

スモールマウスバスの性格についてもセス・フェイダーは触れていますが、積極的だと言っています。

私の意見では、スモールはラージに比べ、本能のレベルが高い魚だと思っています。食に対しても貪欲だと思いますし、繁殖についてもそうで、そのせいでネストを守る本能が強く、何度も襲ってきますし、テリトリーもラージより広く設定されていると感じます。さらに人間が近付くと、逃げなきゃという本能があるはずなのに、ラージのネストより近くまで寄ってもスモールは逃げません。これは、ネストを守る本能の方が自分を守るという本能より勝っていることになると思うのですが、こういうこともあって、ネストの魚を釣るのは、ラージよりはるかに簡単です。

(スモールのネストにボートで使づくと、「うわ、逃げようかな、どうしようかな」とうろたえているのがよくわかります。ラージは、すぐピューッと逃げて行きます。)

結果的には、積極的だというセスフェイダーの意見と変わりません。

また、蜘蛛が誰に教わることなくきれいなクモの巣を張れる本能があるのと同じように、スモールのネストはラージに比べてきれいな円にこだわっているように感じます。もっときれいなのはブルーギルで、ギルはきれいな円を作るのと同時に、他のネストともきれいに整列しています。ラージはそれに比べたら、もう少しぼやけた形でも平気なイメージがあります。これも、本能の強さレベルが関係していると思います。

ただこれも、人間と同じように個性があって、全員には当てはまらないところが面白いなと思っています。

 

スモールマウスに限らず、たとえばネストは砂利底や小石混じりがいいという風に言われていますが、そんなボトムがそもそもない沼のようなところならどこでスポーニングするんだろうとか、皆さんも考えたことがあるのではないかと思いますが、環境に応じて生態は変わるんだと思います。そういう色んなところで観察をしてみるのも、バス釣りが上手になるひとつの手段なのではないかと思います。

 

さあ、今年の野尻湖はどんな解禁になるのでしょうね。

楽しみです。

 

それでは、また。

 

毎度ありがとうございます!