【小ネタ】釣り場の天気を読む

【小ネタ】釣り場の天気を読む

 

こんにちは!店長の小山です!

本日は小ネタになりますが、釣り人にとって重要な「天気を読む」ことについてお話ししたいと思います。

 

釣りと天気

釣りというのはだいたいが屋外で行うものですから、釣りを楽しむためにはどうしても天気というものが絡んできます。

釣りを楽しむことと天気の関係は誰にとっても同じではありません。

例えば夏にラージマウスバスをトップで釣りたいというのであれば曇りか雨の方が釣れそうですし、子供さんと釣りをするので釣果より楽しさ優先ということであれば、晴れている方がカメラ映りも良く、望ましいかもしれません。

また、釣り人と雷は犬猿の中で(誰でも嫌だと思いますが)、カーボンロッドには雷に注意と書いてあるほど雷を呼ぶものですし、ボートに乗っている時は落雷のいい標的になってしまいそうで本当に怖いもの。

誰にとっても、釣りに行くときはそれぞれ自分の「こんな天気だったらいいな」という希望を持っていくものですよね。

しかしいざ、現場に行ってみると昨日の天気予報では晴れだったのにめちゃくちゃ雨が降ったり、その逆のパターンに遭ったことがある方はとても多いのではないでしょうか。

これだけ科学が進歩しても、天気予報はなかなか当たってくれないこともあるんですよね…。ちなみに、私が子供の頃の天気予報は予報する地域がかなり大雑把だったり、降水確率や時間別予報などの情報もなかったような気がします。そう考えると、今の天気予報はかなり細かい精度、細かい時間割りで出されており、予報自体の分析はかなり進歩しているのだと思います。

 

うちの家族の天気予報

そんな超昔の天気予報にたてつくかのように、うちの家族には天気予報師が何人かいました。

私の家は兼業農家で、祖父は川漁師もしておりました。そのため、天気には非常に敏感です。翌日が雨だと思えば農作業は中止。当日の天気を見て判断していては仕事にならないのです。

祖父は、私が物心ついた時には川漁師はもう引退していましたが、時々遊びで投網を打ちに連れていってくれました。それをどんなに楽しみにしていても、雨が降りそうならば絶対に子供を連れていくことはありませんでした。

昔の大雑把な天気予報に比べたらこの二人の天気予知はまあまあの精度だったような記憶があります(笑)

では、なぜ、そんな精度で天気を読むことができたのでしょうか。

 

観天望気と天気俚諺

天気予報のような広いエリアではなく、その場のピンポイントの天気を読む方法として、昔から観天望気(かんてんぼうき)と天気俚諺(てんきりげん)というものがあります。

一番有名なのは「夕焼けが出たら翌日は晴れ」「星が見えたら翌日は晴れ」などといったものです。誰でもどこかで聞いたことがあるのではないかと思います。

うちの父や祖父はこういったものを活用してどうやら天気を読んでいたようです。

これ以外にも天気のことわざや先人たちの経験によって打ち立てられた観天望気はたくさんありますが、その中でも私が知っている、釣り人に役立ちそうなものをピックアップしてみました。私の知っている範囲ですのでたいした数ではないですが、釣り場の天気予知などに少なからず役に立つかと思いますので、ぜひ覚えてみてください。

ただし、地域やその土地の環境条件によっては全く役に立たないこともあるようですし、例えば動物が出てくるものなどはその動物がいない季節には使えませんので、どれも1年中使える物ではないということも併せて覚えておいてくださいね。

 

雨になるパターン

【小ネタ】釣り場の天気を読む

まずは、こうなると雨になるというパターンからです。

 

アマガエルが鳴くと雨が降る

アマガエルは雨が降るとゲコゲコゲコゲコとずーっと鳴いていますが、よほど雨が降るのが嬉しいのか、雨が降る前から待ちきれずに鳴き出す傾向があるようですね。

 

猫が顔を洗うと雨が降る

猫が顔を洗うと言っても、自分の腕をなめて、その手で耳の辺りをかくような仕草をするあれのことです。猫のヒゲや眉毛は獲物を捕らえるセンサーの働きをしていて、雨が近付いたときの湿気でセンサーが鈍るのを嫌って、念入りに手入れをするようになるそうです。ですので、猫が顔を洗ったら雨ということだそうです。

ただし、猫はもともと綺麗好きですので、食事の後とか、ちょっと顔が汚れたぐらいでも顔の手入れをするんですよね。あまりあてにならないかもしれません(笑)

 

ツバメが低く飛ぶと雨が降る

ツバメは昆虫を食べたりしますが、その昆虫は湿気で羽が重くなると高く飛べないと言われています。ですのでツバメも高く飛ぶ必要がなくなるということで、ツバメが低く飛ぶと雨が降るということだそうです。

 

朝焼けが綺麗な赤だとその日は雨が降る

理由はよく分かりませんが、朝焼けの色が重要で、黄色やオレンジよりも真っ赤な朝焼けだとその日は雨になるようです。早起きの釣り人にはいい目安になりますよね。

 

入道雲は夕立のサイン

真夏は気が付くと入道雲が天高くまで伸びていることがありますよね。見ている分にはきれいなのですが、入道雲が近付いてくるとあたりは暗くなり、雷を伴った夕立が来ますので、気を付けたいですね。

 

うろこ雲が出たら翌日は雨

うろこ雲は秋ごろ、空の高い位置にできる雲ですが、これは前線が近くにあることを示していて、正確にはうろこ雲が見えた後に雲が段々低くなってきたらそろそろ雨、ということになります。ですので、うろこ雲が見えた翌日ぐらいに雨が来る可能性があると考える感じですね。

 

晴れになるパターン

【小ネタ】釣り場の天気を読む

次は、こうなったら晴れというパターンをご紹介します。

 

クモの巣に朝露がついたら晴れ

同じ意味で「朝に霧がでたら晴れ」、という言葉もあるのですが、朝に出ていた霧がクモの巣に付いているのを見たら、その日は晴れということです。

 

トンビが天高く輪を描くと晴れ

トンビという鳥は上昇気流を利用して空高くまで飛ぶ鳥のようで、その上昇気流は晴れの日に発生しやすいということで、高く飛べるということなんですね。

 

スズメが水浴びをすると晴れ

スズメがよく水たまりなどで水浴びをするようにバチャバチャやっているのを見かけることがありますが、これは羽根に付いた汚れなどを落としているのだそうです。雨が降るのであればこれをする必要がないわけで、しばらく晴れが続くと考えられるそうです。

 

煙がまっすぐ上がれば晴れ

たき火などの煙がまっすぐ上空まで上るということは、上空まで無風状態ということです。あたりは高気圧に覆われていますので、しばらくは晴れです。下は無風に感じても上空で煙がなびいている時は、上空では風が吹いているということで、低気圧が近付いているサインとなり、これから天気が変わる可能性があります。

 

夕焼けが出たら翌日は晴れ

これはかなり有名なものだと思いますが、これには結構いろいろな説がありまして、必ずしも晴れというわけではないようです。朝焼けの時と同じように、赤の夕焼けは雨になりやすく、黄色やオレンジの夕焼けは晴れだと言われているのを私は信じています。

 

空に雲ひとつない夜は翌日は晴れ

これも非常に有名なものですが、広く高気圧に覆われると雲は発生しなくなりますので、しばらく晴れが続くかもしれません。

 

 

その他

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その他のパターンもいくつかございます。

 

ミンミンゼミの早鳴きは早霜

その年のミンミンゼミが早く鳴いたら、その年の冬は早くやってくるというものです。季節の進行が速いということだと思います。

 

蜂の巣が低いと台風の当たり年

蜂と言ってもこれはアシナガバチのことを指しているようですが、普段は家の屋根の下あたりに作るのが、もっと低い垣根に作ったりすると、台風や雨が多い年と言われています。蜂の予知能力でしょうか。

また天気には全く関係ありませんが、スズメバチが家に巣をつくるとその家は繁栄するなどといういわれもありますよね。実際は分かりませんが、そんなの、怖くてかないませんよね(笑)

 

膝が傷むと雨

リウマチにかかっているかたがよく言うものです。雨が近付くと患部がしくしく痛むとはよく聞きますよね。私も雨が近付くと膝の古傷が傷むことがあります。でも、そういえば、最近は無くなりましたね…。

 

頭痛がすると雨

これも私の経験上のものですが、同じ方は多いかもしれません。偏頭痛が起きると、当日か翌日のうちに雨になることが多いです。しかし、釣りの前日はテンションが上がっているからか、あまりこれが有効になることがないので、意味がありません(笑)

 

キャストしたラインが浮いてたら雷

空中に静電気が帯電し始めると、キャストした時のラインがいつまでも水面に落ちることなく、フワフワと漂っていることがあります。実はこうなった時はもうすでに雷がかなり近づいていて、手遅れになる可能性もあります。一刻も早く釣りは中止して、避難するようにしてください。

遠くに雷鳴が聞こえたらその時点で勇気ある中止を決断できるようにしておきましょう。

 


 

以上になります。

おそらく地域ごとに調べればもっともっと沢山出てくるかもしれません。有名なところでは、富士山に笠雲がかかったら雨、といった風に。

また、琵琶湖のフィッシングガイドさん方も、琵琶湖が広いので命にかかわるため天気には非常に敏感です。山に雲がかかったら雨とか、遠くの水面が黒く見えたら強風とか、タク石黒プロからいくつか教わったことがあります。琵琶湖のガイドさんはそういった経験上の知識と、雷予報アプリなどのハイテクを組み合わせて、安全に備えている方が多いようです。さすが、プロだと思います。

こういった天気予知の知識は、まずは安全に備えて活用して、その次に釣りに活かせるようになればいいのではないかと思います。実際、釣りをしていてまわりの状況把握や目配りをするのは大事ですし、それができないとこの知識も役に立ちません。琵琶湖プロガイドの皆さんのように、周りの見れる釣り人になりたいものですね。

繰り返しになりますが、これら知識はあくまでも定説的なもので、地域や環境によっても大きく異なるか、全く通用しないものもあります。これだけ科学が進歩しても100%は当たらないのが天気ですから、過信されませんよう、お願いします。

 

それでは、また。

 

毎度ありがとうございます!