生物学的に見る「夏のバス」
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こんにちは!店長の小山です!
本日は海外サイトより、”Important Lessons in Summer Bass Biology”という記事を引用してご紹介いたします。
引用先:scout.com”Important Lessons in Summer Bass Biology”By WALKER SMITH 08/07/2014(海外サイトです)
夏!夏のバス釣りというと人間的には、トップウォーターの季節というイメージがあったり、1年のうちで最も日が長い時期でもあったりして、楽しく、エキサイティングな、いかにもバス釣りの季節という感じですよね!
しかし水中では、気温の上昇とともに水温も急激に上昇することで、水の中のあらゆる生き物が急激な環境変化への対応を求められる季節でもあります。
バスにとってももちろん同じで、急激な環境変化と高水温のピークはバスにとってもストレスになりますので、タフ化することも多いようですが、これに対応するには、この不安定な時期の生物学的な側面を考えてみることも大事なことになってきます。
この記事は、アメリカB.A.S.Sエリートプロでもあり、マリー州立大学の漁業生物学を取得したマーク・メネンデス氏が、夏の環境要因によるバスの本能的な動きを理解し、釣果につなげる解説をしてくれています。
どんな内容なのでしょうか。読んでみましょう。
釣り人は収穫に動け
With the exciting opportunities springtime and early-summer bass fishing offers, anglers tend to get a bit spoiled by the time summer reaches its peak. After several months of catching big bass in very predictable areas, our heads are often left spinning when these substantial groups of fish disperse.
“In the post-spawn season, there will be mass congregations of fish that are relatively easy to locate,” Menendez said. “They simply slide out to nearby break lines in numbers to hang out and recuperate for a while. With the technology anglers have these days, we’re finding these schools and working on ‘em hard. When the water temperatures near the 80 to 90-degree mark, however, this fraternity of bass becomes much more exclusive and isolated. This means we need to adopt a ‘gatherer’ mindset and move around a lot more to find 'em.”
バスフィッシングは春から初夏にかけて割りとイージーな時期となっているため、夏になるころには釣り人は少し甘やかされている傾向があります。 非常に予測しやすいスポーニングエリアという場所で数ヶ月間にわたりにビッグバスを釣った後ですので、私たちの頭は、これらの魚が散ってしまうと、思考が止まったままになってしまうことがよくあります。
「アフタースポーンのシーズンまでは、比較的簡単に魚の群れを見つけることができるだろう」とメンデンス氏は語った。 「彼らは近くのブレイクラインまで落ちて、しばらくぶらぶらして回復します。 釣り人は魚探を使ってこれらの魚を探し、熱心に釣っています。 しかし、水温が27℃から32℃くらいになると、このバスの群れは散り、排他的で孤立した状態になります。 こうなったら、「収集者」という考え方に切り替えて、魚を見つけるためにさらに動きまわる必要があることを意味します。
- The bass are stressed—“When the water quality breaks down and oxygen levels deplete as water temperatures rise, the bass get stressed out,” Menendez said. “Their metabolism is still high, but their strike zone becomes much smaller. They’re less apt to risk chasing down a meal and missing it because they know they need to conserve energy.”
- They’re still feeding—“Even though they may be hard to catch, bass are still feeding whenever they can,” Menendez said. “Their metabolism gives them the need to feed every three to four hours. We’ve just been spoiled by chunking deep crankbaits at big schools all summer. We get impatient when they stop chasing that big plug because it was game-on just a few weeks ago.”
- バスのストレス – 「水質が落ち、水温が上がり酸素レベルが低くなると、バスはストレスを感じます」とメンデンス氏は言いました。 「彼らの代謝は高くなるのですが、ストライクゾーンは小さくなります。 彼らはエネルギーを節約する必要があることを知っているので、食事を追いかけて逃してしまう危険性を冒したくないのです」
- バスは食いたがっている – 「捕まえにくいかもしれませんが、バスはいつでもできるだけフィーディングしています」とメンデンス氏は言いました。 「彼らの代謝は、3〜4時間ごとに栄養を補給する必要があります。 私たちは夏までに、大きな群れにディープクランクで釣れていたことで甘やかされました。 そんな釣りを数週間もしていたので、彼らがその大きなプラグを追いかけるのをやめたとき、私たちは不安になるのです。」
独立したバス
Once the deep schools of bass break up into smaller groups, they become what Menendez refers to as “condominium fish”. This is when it becomes important for anglers to dissect specific, isolated pieces of cover.
“As the thermocline starts building, bass will begin positioning inside of cover such as brush piles and stumps,” Menendez said. “They’re unlikely to chase prey from their new homes, so you need to fish very slowly to get bites. This is when big worms, drop shots and jigs play a very large role. You may have to leave your bait in a piece of cover for two to three minutes, so try your best to be patient.”
As a general rule, if you think you’re fishing slowly enough for these scattered bass, you should probably fish even slower. Menendez utilizes the “drop and lift” technique to draw strikes from these finicky bass.
“Whether I’m fishing a big worm or a jig, I’ll hang my bait over a limb of a brush pile,” Menendez said. “Then I’ll lift it up six inches, drop it back down six inches and repeat the process over and over. When it only drops down three inches, that’s when I have a bite. Your bites will be extremely subtle throughout this ‘condo’ phase, so always pay super-close attention.”
ディープのスクールバスが小グループに分かれた状態を、メネンデスは「コンドミニアム(分譲マンション型)フィッシュ」と呼ぶようになります。これは、釣り人が孤立したカバーの特定の部分を探査することが重要になったことを指します。
「サーモクラインが出来はじめると、バスはブラッシュパイル(オダ)やスタンプなどのカバーの中に位置し始めるでしょう。彼らはその新しい棲み家から出てまで獲物を追いかけることはまずないので、バイトさせるには非常にゆっくりと釣りをする必要があります。これは、大きなワーム、ドロップショット、およびジグが非常に大きな役割を果たすときです。ルアーを2〜3分カバーの中に入れておく必要があるかもしれませんので、忍耐強く頑張ってください。」
原則として、これらのバスのためにゆっくりと釣りをしていると思っていたとしても、おそらくもっと遅く釣るべきなのです。 メンデンス氏は、このような繊細なバスからバイトを引き出すために「ドロップアンドリフト」というテクニックを利用しています。
「ワームやジグなどで釣っているとき、私はルアーをオダの枝にぶら下げます」とメンデンス氏は言いました。 「それから6インチほど上げて、また6インチ下に落とす。これを何度も何度も繰り返していく。それが3インチしか落ちなかったとき、それはバイトです。この「孤立した」時期のバイトは非常に微妙なものになるので、いつも以上に注意を払ってください。
サーモクラインができたら
To optimize your chances throughout the second stage of late-summer bass movement, it’s essential to understand the thermocline. If you can learn how it affects bass positioning and behavior, you’ll be far ahead of the game.
“The thermocline is a temperature-related level at which the lake stratifies,” Menendez said. “Below the thermocline, the ecosystem has used all of the available oxygen, causing the levels to become very low. This is when you’ll see mussels floating on the surface—especially the small ones. You’ll also start seeing a consistent number of catfish or drum that have died due to suffocation. The water supports life much better above the thermocline, so the fish have to sit above it.”Menendez keeps a close eye on his Lowrance electronics throughout this stage. A continuous horizontal line representing the thermocline will become visible on his sonar. At this point, he knows the bass are suspended.
“These bass have to breathe, so when the oxygen runs out in their condominiums, they have to move out,” Menendez said. “They’ll spend a week or two suspended above the thermocline and this is when you can absolutely wreck ‘em on a 3/4-ounce slow-rolled spinnerbait. I spend a lot of time targeting areas with a lot of verticality because even though they’re suspended, big bass want to be close to deep water.”
夏のバスの動きからチャンスを最大限に引き出す第2段階として、サーモクラインを理解することが不可欠です。バスがどのようなポジショニングやふるまいをするかを知ることができれば、あなたのゲームもはるかに有利になるでしょう。
「サーモクラインとは、湖に温度による層ができることです」とメネンデス氏は言います。 「サーモクラインより下は、生態系が利用可能な酸素をすべて使用しているため、酸素レベルが非常に低くなります。このとき、特に小さな二枚貝が死んで水面に浮かぶのを見ることがあります。また、酸欠により死亡したナマズなどを見ることもあります。水はサーモクラインを越えて生活を変えるので、魚はそれより上に留まる必要があります。」
メンデンス氏はこの時期ローランスの魚探をよく見ています。サーモクラインを表す連続的な線が画面で見えるようになります。ということは、この時点で彼はバスがサスペンドしていることを知ることになります。
「バスも呼吸しなければならないので、酸素が彼らのマンションで使い果たされると、外に出なければならなくなります」とメンデンス氏は語る。 「彼らはサーモクラインの上に1〜2週間休止しています。これは、3/4オンスのスピナーベイトのスローロールで効果的に釣ることができる時です。バスはサスペンドしているので、私はそのエリアで多くの時間を垂直気味に攻めています。ビッグバスはディープよりにいたいのです。」
涼しい8月の夜
Throughout the first part of August, most fisheries will experience approximately three or four nights of cooler-than-average temperatures. As a result, surface temperatures drop roughly two degrees which spurs an important occurrence.
Menendez’s go-to baits for late-summer bass
- Texas rigged 10-inch Strike King Rage Thumper Worm with 1/8-ounce weight
- Texas rigged 8-inch Strike King Rage Tail Tail ReCon Worm with 1/8-ounce weight
- 3/4-ounce Strike King Hack Attack Heavy Cover Spinnerbait
- Strike King 1.5 KVD HC Square Bill Silent Crankbait
“Those first few cool nights will spur a change in plankton and pH levels, resulting in decreased clarity,” Menendez said. “Whenever you notice the water color change, start concentrating your efforts in nearby bays.”
8月初旬ごろからはほとんどのフィールドで、平均気温よりも涼しい気温を約3〜4日ほど記録するでしょう。 その結果、表面温度はおよそ2度低下し、重要な出来事を招きます。
メンデンス氏の晩夏のバス用ルアー
- 1/8オンスのテキサスリグに10インチのストライクキング・レイジ・サンパーワーム
- 1/8オンスのテキサスリグに8インチのストライクキング・レイジテールリーコンワーム
- 3/4オンスのストライクキング・ハックアタックヘビーカバースピナーベイト
- ストライクキング・1.5 KVD HC スクエアビル サイレントクランクベイト
「数日間の涼しい夜によって、プランクトンとpH(ペーハー)レベルの変化を促し、結果として透明性が低下するでしょう」とメンデンス氏は述べています。 「水の色の変化(透明度が落ちたこと)に気がついたら、近くのワンドで釣りをすることに集中してください。」
Two important things are happening at this point, according to Menendez.
- Offshore fishing gets tough—“Your chances of successfully catching bass offshore will decrease as water clarity decreases,” Menendez said. “The bass will have a hard time locating your offerings and they just don’t feel as comfortable feeding out there.”
- The shad leave—“When this change happens, 30 to 40 percent of the shad will leave the main lake area and start heading back to the bays and a good percentage of the bass go with them,” Menendez said. “The shad relocate to the backs of creeks with fresh water to take advantage of all the nutrients. There will be some resident bass that live back there year-round, but now you have all the new guys coming in there, too. It’s a recipe for success many anglers overlook, so if you watch the weather, you can be the first guy back there and catch some huge bass.”
メンデンス氏によると、この時点で2つの重要なことが起こっています。
- オフショアフィッシングのタフ化 – 「オフショアで良い釣りができる可能性は、水の透明度が低下するにつれて減少します。バスはあなたのルアーを見つけるのに苦労し、バスはそこで快適に食事をする気になれません」
- ベイトフィッシュがいなくなる – この変化が起こると、シャッドの30〜40%がメインレイクを離れてワンドに向かい始め、バスのほとんどが彼らと一緒に動きます」とメネンデスは語った。 「シャッドは、すべての栄養素を利用するために、新鮮な水のあるバックウォーターに移動します。一年を通してそこに居着くバスもいますが、この時期に入って来るバスもいます。それは多くの釣り人が見過ごしがちな成功のための秘訣でもあります。天気を見て、巨大なバスを釣る最初の人となることでしょう。」
If the bass fishing hasn’t become challenging in your area yet, it will probably happen soon—but don’t let it deter you from enjoying what you love. If you can remain patient while implementing these lessons on your home fishery, you’ll enjoy plenty of fishing success when others tend to struggle.
もしあなたの地域のバス釣りがまだ夏のこのような状態になっていないとしても、それは間もなく起こるとは思います。ただ、あなたが好きなもので楽しむようにしてください。あなたのホームレイクでこの記事の通りになった時、あなたが忍耐を保つことができれば、他の人が苦労するときに、あなたは良い釣りを楽しむことができます。
いかがでしたか。
たしかに、スポーニングの時期からアフタースポーンの間、ネスト撃ちも含め、バスが活発にエサを追っていますから、一年のうちでもっともイージーな期間と言えますよね。
それが夏を迎えると、今までバスがいっぱい釣れた場所から消えるのですから、急に難しくなったような印象になります。
本来のバスフィッシングになったということなんですけどね。
ちなみに変温動物であるバスのことで、よく言われているような「高水温で活性が上がる、低水温時は活性が下がる」という言い方は厳密には間違いで、水温が上がると、バスは黙っていても代謝が上がってしまい、何か食べないと勝手に痩せていって死んでしまうのです。逆に水温が低いと、胃の中のものが消化されづらく、食べる必要がなくなるのです。
バスが水温に対応した動きをしているというよりは、水温に支配されているような感じです。
夏にげっそりと痩せたバスが釣れるのはそういうことなんですよね。
結局は「夏はよく食べ、冬は食べない」ということに変わりはないんですけどね。
私たち人間としては、夏バテを防ぎ、熱中症を防ぎ、いいバスを追いかける釣りをして、いい夏にしたいですね!
野尻湖は夏でも涼しく快適、スモールはサーモクラインより上のワカサギを追ってボイル祭りです。この夏もぜひ野尻湖へお越しください。
それでは、また。
毎度ありがとうございます!